ネイティブの先生とフレンドリーになってはいけない。その理由、教えます。
こんばんは、28歳からのやり直し英語学習で英語をマスターした いづつ京子です。
私が「話し相手」になってもらっていたイングリッシュスピーカーの一人にMariちゃんという女の子がいました。
Mariちゃんはフィンランド人、母国語と英語、日本語を話せる留学生でした。
知り合ったのは留学生と交流出来るという触れ込みのイベントで、「対価を払うので、週1で話し相手になってもらえませんか。」と私から切り出しました。
Mariちゃんは不思議そうに「私は英語、ネイティブじゃないけど、いいの?」と聞き返してきました。
で、私はこう答えました。
「It's okay. Because, you are strict.」
そう、そのイベントの間、Mariちゃんは私の英語にがんがんダメ出しをしてくれたんです。
「今の発音、ヘンだよ。」
「今のじゃ意味通ってなかったけど、何が言いたいの?」
「そういう時はこう言うんだよ。」
20分くらい話しただけだったのですが、ひしひしと感じたんですね。
「うわー、この子と話したら英語上達しそう!」
そんなわけで、それからは毎週一時間、カフェでMariちゃんと会話してダメ出ししてもらう、という生活がスタートしました。
それから1年して、Mariちゃんは卒業してフィンランドに帰っていったのですが、最後のレッスンの時にこう言ってくれました。
「上達したね、京子。すごく良くなったよ。あなたと初めて喋った時は、
うわ…、この人の英語、ちょっと恥ずかしい、
て、思ってたよ!」
うわーーーーorz
ぎゃーーーー
あ、穴があったら入りたい…
そう、あの当時は「英語ができる気が全くしない」という長年のもやもやをついに突破し、「もしかしたら私、英語喋れるようになっちゃうんじゃないの?!」と舞い上がってた時期でした。
「私の英語がちゃんと通じてるか確かめたい。」
と、とにかく発話するようにしていましたが、今思えば、自分の中ではすごいステップアップでも、傍から見ればド初心者。
恥ずかしい英語だったと言われるのも納得です。
そんな恥ずかしい英語スピーカーだった私ですが、「上達したね。」と言われる結果を残せたのは、相手に「strict」を求めていたからだと思います。
ネィティブの方と会話しても上達しない人がいますが、その人達はこの部分を見逃しているのです。
つまり、「楽しくフレンドリーに会話する。」ことを重視してしまっている。
ネイティブの人と楽しくフレンドリーに会話する。
英語を学んでいる人なら、誰もが夢見たことのあるシチュエーションだと思いますが、これを「レッスンの目的」にしてしまうと失敗します。
なぜなら、「会話が盛り上がればいい」と思ってしまうからです。
楽しく話したい、会話が途切れないように…と思う人ほど、
ボディランゲージで伝えてしまう
笑ってごまかしてしまう
単語しゃべり、ブロークンイングリッシュを勢いでごまかす
…といったような、語学以外のことでその場をしのいでしまいます。
それで、「話が途切れなかった~。」と満足してしまうものの、当然正しい英語は身についていかないのです。
学習中の会話というのは、スムーズに行かないのが当然です。
言いたいことを細部まで伝えきれない。
話を中断して辞書をひく。
訂正される。
言い直す…
「ネイティブの方とフレンドリーに話す。」
これは、英語が上達した暁の「結果」です。
レッスンひとつひとつの目的は「あなたが正しい英語を学んでいくこと」。
目的を正しく知ることが、有意義なレッスンを受けるために必要なことなのです。